蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)は、江戸時代に
出版や本屋の事業をした方で、
浮世絵の喜多川歌麿・東洲斎写楽・葛飾北斎や、
戯作の山東京伝・十返舎一九・曲亭馬琴などを
世に送り出しました。
江戸の文化を活気づけた方だそうです。
NHK大河ドラマ2025 べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜
(つたじゅうえいがのゆめばなし)で、
主人公として取り上げられ、注目を集めています。
演ずるのは、横浜流星さんです。
楽しみですね。
気になる蔦屋重三郎の子孫の現在、お墓のこと、
妻のこと、子供が事業を継いだのか、調べてみました。
蔦屋重三郎、子孫の現在は?
蔦屋重三郎の子孫は現在、どうなっているでしょうか。
これについて調べましたが、
蔦屋重三郎につづく子孫がわかる情報には、
出会えなかったです。
私は、江戸時代には現代のような戸籍制度がなかったから
かな、と考えて、
では、それに代わるものは何かあったのか調べました。
そしたら、お寺に過去帳というのが、あったそうです。
ただ、家ごとではなく、亡くなった順に記載されていた
らしいです。
私は、蔦屋重三郎という方のことは、今回大河ドラマで
注目されて、初めて知りましたが、
既に多くの先人の方々が、蔦屋重三郎に関して、
調査研究されてこられたようです。
なので、お寺の過去帳も探されていることと
思いました。
蔦屋重三郎、墓は江戸のどこに?
蔦屋重三郎の墓は、菩提寺(ぼだいじ)(先祖の墓があるお寺
のこと)の、正法寺(しょうほうじ)にあるそうです。
場所は、現代の台東区東浅草とのことです。
お寺のホームページを拝見しますと、
蔦屋重三郎のお墓は、現在は石碑があるそうです。
蔦屋重三郎の元々のお墓は、火事や震災、また戦火によって、
焼失してしまったようでして、
そのことを、正法寺さんではとても残念に思われている
様子が伝わってきました。
また、大河ドラマで蔦屋重三郎が取り上げられ、
注目を集めたので、
そのお墓にお参りされる方も増えたそうです。
私は、お参りされる方が増えたのは、
現代のメディアの効果だと知ったら、
江戸時代のメディア王・蔦屋重三郎さんは、
さぞや興味を持たれるだろうなと、
想像しました。
蔦屋重三郎、妻はだれ?
蔦屋重三郎の妻を調べましたが、妻の名前などの情報は、
ちょっと見当たらなかったです。
私は、あきらめきれなくて、
蔦屋重三郎を描いた小説も読んでみましたが、
妻については、妻女(さいじょ)と書かれて
いました。
たくさんの参考文献を元に書かれた小説でもそうなのかと、
やはり、蔦屋重三郎の妻の名前までは残されて
いないのだなと、思いました。
なお、
NHK大河ドラマ2025 べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜 では、
蔦屋重三郎の妻・てい の役を、橋本 愛さんが演じます。
橋本 愛さんといえば、
2021年の大河ドラマ 青天を衝け (せいてんをつけ)で、
主人公・渋沢栄一の妻役として、
好演されていました。
私は、蔦屋重三郎の妻役も、今から楽しみです。
蔦屋重三郎、子供は事業を継いだ?
蔦屋重三郎は、耕書堂(こうしょどう)という名前の
書店を出して、浮世絵の版画や、黄表紙などといわれる絵入りの
草双紙(くさぞうし)、戯作本(げさくぼん)などを販売して
いました。
また、版元(はんもと)・現代でいうところの出版社も手掛け、
編集・印刷・卸売・書店まで、自ら多くの絵師をプロデュースし、
世に送り出しました。
私は、蔦屋重三郎の事業ですが、子供がいたら、親の仕事を
手伝って学ぼうとしたか、
逆に、すごすぎる、いわば敏腕プロデューサーですから、
とても迫ることはできないと、尻込みしていたか、
どうだったのかなと、想像しました。
版元というのは、経営者のセンスというか、才覚が重要
とのことです。
世の中の流行にアンテナを立てつつ、世間の人が、
本当は何を望んでいるのか、空気まで読み、
マーケティングして仕掛けてゆくのは、
とにかく凄いですね。
蔦屋重三郎の耕書堂を継いだのは、
番頭(ばんとう)の勇助でした。
(ちなみに、番頭とは、
商家で、店の経理や営業のすべてを預かる人で、
使用人の中では一番上にあたります。)
蔦屋重三郎は、耕書堂の経営を番頭・勇助に託し、
すべての身代(しんだい)(財産のこと)を、
番頭に譲りました。
また、二代目蔦屋重三郎と名乗って良いと、
許したそうです。
二代目は、初代のような斬新なプロデュースこそ
なかったものの、
吉原細見(よしわらさいけん)の独占販売や、
山東京伝と曲亭馬琴の黄表紙や合本も出版・販売、
手堅い経営を続けたそうです。
三代目を継いだ、勇助の息子の祐助は、経営が苦しくなり、
店を小伝馬町から、浅草寺の雷門外に移転させ、
独占していた吉原細見の株(かぶ)(特権のこと)を、
同業者の伊勢屋三次郎にゆずったようです。
そして、四代目は地本問屋の株を山田屋庄次郎にゆずり、
版元という事業から完全に撤退したそうです。
参考
:別冊太陽 蔦屋重三郎 時代を変えた江戸の本屋 平凡社
:元祖・敏腕プロデューサーの生涯と江戸のアーティストたちの謎を解き明かす
これ1冊でわかる! 蔦屋重三郎と江戸文化 Gakken
:稀代の本屋 蔦屋重三郎 草思社
コメント